
入院は慣れっこ!という人は少ないですよね。ちょっと診てもらうつもりで受診したけど、急遽入院が必要になった!なんてことも…
自分で荷物を準備するために外出許可をもらっても限られた時間内に物をまとめて病院に戻らなければなりません。
初めてで何を準備したらいいのかわからない…
大丈夫、あると便利なものまでお教えします!
入院生活に必要な持ち物(早めに用意)
・着るもの(下着、肌着、日中着、パジャマ、靴下)
日中着とパジャマはもちろん同じで構いません。
病衣(病院で借りられる寝衣で浴衣のようなもの)は大抵ペラペラで、肌触りは良いとは言えません。空調設備がありますから夏用や冬用はありません。浴衣タイプとセパレートタイプとありますが、肌が弱くかぶれやすい方は肌着を着たほうが良いかもしれません。
病状によっては締め付けがよくなかったり、足先を注意深く頻回に観察したりする必要がありますので、靴下は履かないで過ごしていたくことも多いです。病院内は空調もあるし厚手の布団や電気毛布もあるので寒がりの方も安心です。もし履く場合は締め付けの少ないものを用意しましょう。
回復期病棟の場合
退院後を見据えて家での日常生活と限りなく近い生活をするということと、日常生活動作もリハビリとしてために、午前中に日中着に着替えてリハビリなど活動時間を過ごし、寝る前に寝衣に着替えるというスケジュールをとる場合があります。最初から用意しておかなくても大丈夫です。
手術が必要な場合
外科で手術をする場合には術後に尿の管が入ったり、胸やお腹に管が入ってくることがあります。創部や管を圧迫しないように締め付けの少ない下着がオススメです。
また、創部や管のところからじわじわと滲出液が出てくることがあります。多くの場合ガーゼで保護しますが、着ているものが汚れてしまう可能性があります。
洗濯が面倒であればお金はかかりますが病院で病衣を借りてしまったほうが楽だと思います。
もし肌着をご自分で用意される場合は 、胸やお腹に管が入っていても医師や看護師が処置をしやすいように、また痛みがある中でも最小限の動作で着脱が出来るように、前開きタイプの肌着がオススメです。
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また、直腸やS状結腸などの手術の場合は術後しばらく自分の意思とは関係なくお通じや血液が出てきてしまうこともあるので尿取りパッドのようなものがあると便利です。病院で購入という手もあります。
・洗面用品(歯ブラシ、歯磨き粉、コップ、リップクリーム)
通常は普段使用しているもので構いません。介護が必要で口腔内環境があまりよろしくない方の場合は歯磨き粉と歯ブラシでは逆に口腔内の乾燥を助長させたり傷つけてしまうことがあるので、新たにケア用品の購入をお願いすることがあります。
禁食の場合ですが、食事をしないから歯磨きをしなくて言い訳ではありません。高齢の方や肺炎の方は誤嚥性肺炎予防の観点から口腔内の清潔を保つことが大事ですので、禁食中であっても口腔ケアをするので早い段階から準備が必要です。
あと挿管チューブを入れて呼吸器管理をする方は口が開きっぱなしになります。そうでなくとも意識がはっきりしていない高齢の方は口が開きっぱなしののことが多いです。口腔内が乾燥すると自浄作用が低下して汚染しやすくなりますので口腔用の保湿ジェルが必要になります。
病院によってオススメするケア用品は異なるでしょうが、個人的にはコンクールがオススメです。
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義歯を使用している方はポリデントのような洗浄剤を忘れずに。
コップですが、歯ブラシ用と飲む用で分けて用意した方が良いです。病状によっては飲む量を計る必要があるので飲む用のコップには目盛りがあると便利です。
・ボディソープ、洗顔料、シャンプー等
入院中の入浴は医師の許可が必要になります。許可がない場合は温タオルでの清拭になりますが、洗髪や足浴・手浴などはベッド上でもできるので用意があると看護師のケアが捗ります。
大抵は病院にも洗浄料がありますが頭も顔も体もこれ1本!ということが多いので、こだわりがあれば別々に用意したほうが良いです。
手術予定で入院する方は前日にシャワー浴を済ませないといけないので最初から用意しておいたほうが良いです。
介助が必要な方は状況に応じて清拭のみで手術に臨むこともあります。
・タオル類
病院によってレンタル料は異なるでしょうがタオルは病院にあります。
使い慣れたものが良い場合は持参しましょう。
・お薬手帳と今まで服用していたお薬
今まで処方薬がなくお薬手帳もない人は必要ありませんが、どんな薬をいつから飲んでいるのかという情報はとても大切です。
1度お薬は全て病院で預かって、病状に応じて必要なお薬を飲むことになりますので、持参したお薬を入院中にこっそり飲むのはやめてくださいね!
飲み薬だけでなく貼り薬や塗り薬も忘れずに。
・髭剃り
病院にあるカミソリは大抵安全機能のない安いカミソリなので肌を傷つけてしまうことがあります。
今は電動シェーバーを使う方が多いかもしれませんが、中にはT字カミソリを使う方もいると思います。ご自身でできる方はどちらでも良いですが、介助が必要な場合は安全性の高い電動シェーバーが望ましいです。
別に入院中は多少仙人になってもいいなんて方もいるかもしれませんが、手術が必要な方は手術前に綺麗に髭を剃ります。
最初は保存的治療でも手術に移行することもありますし、最初から準備があったほうが良いです。
・靴
革靴やパンプス等で入院される方もいますがリハビリを考えて動きやすいスニーカーがオススメです。しっかり足を守るという観点からつま先と踵を覆える歩きやすい履物が望ましいです。スリッパは脱げやすいです。
・ビニール袋や小さめのトートバッグなど
ビニール袋やレジ袋は洗濯物を入れたり着替えの持ち運びに使ったりします。
小さめトートは書類を入れたり、ちょっと売店に行ったり等あると便利ですね。
・マスク
入院患者さんはいつもマスクをつけるわけではありません。咳がひどい場合はつけていただくこともあります。あとは検査室に行く場合やリハビリに行く場合に着用を促されると思います。病院にあるマスクは医療従事者のためのものなので、マスクはご自身で用意頂くようお願いします。今はマスクの種類で飛沫予防効果が異なることも研究で明らかになっていますので、ウレタンマスクは許可していない病院がほとんどでしょう。
サージカルマスクを何枚か用意しましょう。
・筆記用具、メモ帳、ハンコ
入院中に必要になった検査次第では同意書が必要になることもあります。医師からの病状面談で内容を書き留めるときにも役立ちます。
あると便利なもの
人によりけりだと思いますので必要そうなものは持ち物に入れてください。
・爪切り
病院にもありますが消毒して使い回しをしますので入院が長くなる場合は用意した方が良いです。
・くし
状態にもよりますが、入院中はベッドで寝て過ごす時間がとても長くなります。
髪の毛ぐちゃぐちゃになるのであったほうが良いですよ!
・目薬、保湿剤、化粧水
病院内はすごく乾燥します。すぐ目がしばしばしますし、冬は全身カッサカサになります。浮腫がある肌は傷がつきやすく乾燥によりさらに肌のバリア機能が落ちるのでボディクリームなどの保湿剤が必要になります。
ちょっと拭いたりティッシュって何かと必要なんです。ウェットティッシュもあると便利だと思いますが、持ってきたけど使ってない患者さんを多く見ました。ウェットティッシュはなくても大丈夫だと思います。
まだ入浴が許可されていない場合は温度タオルで拭くだけだと清涼感にかけるのでボディシートがあるとよりさっぱりできますよ。
・携帯や充電器
病室内で通話は禁止でも、LINEやメールなら許可してもらえることが多いです。暇つぶしにゲームしたり時間を確認したりすることにも使えます。youtube観て過ごす方もいらっしゃいます。
暇つぶしですね。図書館がある病院も多いと思います。
switchで遊ぶ方もいました。
・イヤホン
4人部屋だと物音は気を遣わないといけませんよね。テレビを見るときに必要になります。
・綿棒
耳掃除用に。
・時計やカレンダー、家族の写真など
これは高齢の方が入院する場合にせん妄予防として必要なものです。加齢によって環境変化に順応しにくくなり身体が辛い状況の時はせん妄になりやすいです。日時がわかるもの、安心できる家族の写真などがあるとせん妄予防になると言われています。お孫さんのお手紙を持ってこられる方もいます。
補足
ドライヤーは基本病院にあります。食事のときのお箸やスプーンも食事についていますが病院によって自分で用意しないといけないパターンもあるようです。
最後に
いかがでしたでしょうか?病院から必要な持ち物はもちろん伝えられると思いますが、意外にそれだけでは不便ということが多いです。
こちらを参考に快適な入院生活のお手伝いができればと思います。